サザナミ少年少女探偵団Ⅱ

小学生のやる気スイッチはとんでもなく強力。

達成感で春亜は晴れ晴れとした表情でドヤ顔する。

「あら春亜ちゃん、いらっしゃい。今フルーツポンチ作ったんだけど、良かったら食べてかない?」

季希の後ろから鼓がガラスの器を片手に、ひょこりと顔を覗かせた。

「はい!食べます!……じゃなくて!聞いてほしい話があるの!!」

「分かった分かった。食べながら聞く。近所迷惑だから騒音起こさないで」

季希は折れて春亜を招き入れた。

引きこもり気味で不登校の自分を何かと学校へ連れて行こうとする春亜とあまり会話したくないのだが、気になる事と言われてしまうとこちらも気になってくる。














時は遡り、秋徳と春亜と夏音が居残りしていた時間。

春亜が興味津々の瞳で、夏音がもう帰りたいと死にかけの瞳で秋徳の話を聞いていた。

「そのボーイスカウト知り合い、この前登山にに行ったんだ。って言っても、参加者はチビばっかだから低い山に軽くピクニックって感じだったらしいけど」
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