溺愛警報



佐伯先輩は一緒にいて楽しいし面白いし隣にいてたいな、と思える存在だと思う。


それに小さい頃から気になっていた。


私は物心ついた時には、いつもあいつがふう君や渚や陽がいた。


だから、恋というものをしたこともなかったしやろうと思わなかった。



「汐、隼人の言うことなんて気にするな。
さっさと帰るぞ。」


「…ふう君、離してっ!

私はもうふう君の言うことなんて聞かないって決めたんだから!

…いつも振り回されてばかりだし、私だってもう高校生だよ?」



「…っ?!」



「あ〜らら。楓振られたね。」



ふう君はお兄ちゃんって感じがするし渚も兄妹にしか感じない。

ずっと、一緒にいて当然だと思っていたけどいずれは大人になってふう君や渚や陽とは会えなくなる。


いつまでもふう君達に甘えてられないし一緒にいてられない。




「…私も青春したいもん!
ふう君や渚といたら勘違いされちゃう!」


「汐のくせに生意気。別にオレは勘違いされてもいいけど?」



渚はいつだって意地悪だ。
私に彼氏ができるわけがないって思ってる。

でも、高校生にもなって彼氏もいてないって私だって嫌だ。


私の友達達は彼氏をつくって青春している。


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