溺愛警報
そして、
急いでる時に限って信号機は赤になる。
日常あるあるの1つだよね。
桜並木の道を過ぎて、高校が見えてきた。
既に息切れがやばい。
あと、横腹が痛いです。
確実に運動不足だからかな…。
「1年のクラスは向こうの校舎で廊下にクラス掲示してるから見てから行けよー!」
そう言いながら、別の校舎へとふう君は走っていってしまった。
ふう君の言われた通りに1年の校舎に行ってみると数人廊下にいる程度。
多分、ほとんどもう教室に行ってる。
入学早々、私出遅れちゃった?
「えーっと、、私は…、」
「汐ならオレと同じ1組だよ。
てか、寝坊したオレの方が早いってどういうことだよ。
あ、楓とイチャイチャしてたのか。」
「してない!」
本当に渚は冷たい。
渚にピッタリな言葉は冷酷人間。
「オレに危害がなければ好きにやって。」
そして、相変わらず口が悪い。
「渚のばか!冷酷!」
「何とでも言えば?」
やっぱり、ムカつく。
霧原3兄妹は容姿端麗で文武両道。
文武両道ってとこがさらにムカつくよね。
「てか、この校舎に1組はないみたいだね。」
「んじゃ、向こうの校舎じゃねーの?」