溺愛警報
「はいはい、何でもいいから霧原兄の方はさっさと3年の所に行け。」
「えー、、てか、槇センセイって汐と“馬鹿”な渚の担任だったんだね。」
何気に今、馬鹿って強調したよね。
「あぁ。霧原兄の担任は木佐先生だろ?
よかったな〜、男子生徒憧れの美人先生。」
木佐先生?
どんな先生なんだろ…、
男子生徒憧れってことは、ふう君も?
「俺、あのセンセ苦手だわ。
…うわ、やっばもうこんな時間。
渚、汐に手出したら許さないからな!」
「楓は木佐先生とやらとでも仲良くしとけば?」
「まじでうぜぇ。晩飯抜きにするぞ。」
「へー、弟相手に脅す気?
別にいいよ、オレ汐の家で食うから。」
相変わらず兄弟喧嘩が止まらないね。
…安定してるよ。
「汐!こいつ家に入れちゃ駄目だからね?」
「…う、うん?」
私はどっちを相手にしたらいいんだろ。
ふう君と渚の話の内容は本当に幼稚だ。
くだらない事でケンカしてる。
幼馴染み続けて何十年…、
今、決意した。
私は、この幼馴染達から卒業します。
要するに、ふう君は先輩として相手して
渚は同級生として会話する。
私だって、もう15歳。
恋のしたいお年頃です。