私の二人の神様へ
仁くんはいくら何でも私を贔屓目に見過ぎた。
「仁くん。私が榊田君と付き合えたのは奇跡なんて言われるんだよ?これが第三者の意見」
言われることに傷つくけど、これが客観的な意見なのだとは思う。
「誰だ!?そんな無礼な発言をするのは!!小春を馬鹿にするやつは許さん!」
何故だか、私が仁くんにキッと睨みつけられた。
そこで榊田君はため息を短く吐いてから、口を開いた。
「容姿端麗で運動神経も抜群。加えて、一流大学出身で優良企業内定済みだ。さらにおまけで家事全般、というより何でもできる」
「…………」
「…………」
「さらに大おまけに、クールで紳士的。これだけ完璧な男がどこにいる?」
「………………」
「………………」
「…………おい、お前ら。その不自然な目の逸らし方と沈黙はなんだ」
片眉をピクピクと動かし始めた榊田君に、異様に片方だけつり上がった口で何とか笑みを作り、口を開いた。