私の二人の神様へ
あまりに強引な口付けに、バタバタ暴れたが抵抗むなしく、次第に力が抜け、私の呼吸に合わせるような優しく、でも情熱的な口付けに流されてしまう。
私も他の女の子同様に、彼の色気にめっぽう弱いみたい。
でも、それを認めるのは悔しくて、唇が離されてから思いっきりむくれて見せると、榊田君は小さくため息を吐いた。
「しっかり聞く。聞き流したりしないし、殊勝に受け止める」
「ほ、本当?長くなるけど最後までしっかりよ。ちゃんと聞いてたかテストするよ?あと……」
苛立ちが頂点に達しました、と言わんばかりに榊田君は私の言葉をきつく遮る。
「わかった!明日は何でもお前の言うことを聞く。だから、今晩くらい俺の好きにさせろ」
それだけ言うと、首筋に顔を埋められる。
力を入れて振りほどこうにも、こう組み敷かれていてはどうしようもない。
仕方がない。
身体の力ゆっくりと抜き、榊田君の髪の毛を撫でる。
今日は榊田君に振り回されるしかなさそうだ。
本当に何でも強引で、でもそういうところも大好きで。
だから、私には振り回される道しかないのだろう。
怖いけど、大丈夫。
だって、榊田君だもん。
肩口が肌蹴られ、軽く唇を落とされると同時に、するりと服の中に手が入り込んできて…、バクバクと心臓がものすごい音を立てている。
頭も何だか混乱しているのに、妙に冷静な部分が少しあって、その冷静な部分が反応した。