浅葱色の忍

土方歳三

あんなに分離に反対をしていたはずの
かっちゃんが…



「認めよう」




伊東さんの離隊を認めた

新選組から十数名を引き連れることも







そんなゴタゴタな時に






「副長 すみません
烝華が、今夜が山みたいで…
そばについてたいんです」





伊東さんに薬を盛られてから
寝込んでいた烝華が… もう、永くない


そんな知らせを聞いてから
3日、休ませねえとと焦っていた


「すまねえな…
お前に頼り切りで…
吉村に頑張って貰う
烝華のそばにいてやれ!」


「はい
すみません…
大変な時に…」


「山崎 お前も少し休めよ
顔色悪いぞ」


「ははっ 心配で…
あんま寝られへんかってん」



翌日




烝華が亡くなり


幹部全員で手を合わせに行った






山崎の背中を擦りながら
かっちゃんは、山崎よりも泣いていた



この時、初めて伊東さんが
謝罪を口にした



遅ぇよ





だって、もう






烝華は、いねぇんだから
















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