浅葱色の忍
異国の男は、とても喜んでいた

言われた通り〝国書〟とやらも受け取り

くっついてきた船
スループ船というもの図面を貰った



だけど





「余計な事は、しなくていいんだ!!
雇用の話は、なかったことにする!!!」






結果的に、俺は




失敗した









城を抜けて、寺の大屋根に上がった




おとんに…会わせる顔がない…




下から男が慌てて上がってくるのが見えた
登りなれているのか
予想以上に早く俺のところにきた


「こんなとこでどうされたのですか?」


「城を抜けてきたのです
あなた、忍になりませんか?」


男なら、良かったのに…

この人みたいに



「考えておきます」




「烝華!!降りてこい!すぐ城に戻るぞ!」




まだ、結果を聞いてないらしいおとんが
呼びに来た




姫が、軽々と屋根から降りて
あの人驚いたかな?



見上げると




あんぐりと口を開けていた




ええ人そうやったな





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