浅葱色の忍
静かな部屋にポツン



体調が戻っていなかったが


城を抜けた




いつかと同じ寺を目指す

途中、屋根で出会った男が
襲われているところに出くわした


助太刀をすると、驚いていた




「忍なんだ」





本当は、忍じゃないけど





屋根上に上がり

しばらく空を見続けた







「すぐ行くよ」


























「姫様?」



下にから呼ぶ声に、視線をやる


瞬間


体から力が抜け、屋根上を転がり落ちる



体に痛みを感じた



やっぱり、まだ体力が戻ってない



「姫様!!姫様…?」




そういえば…


「名前……きい…て…なかった…」


「は!?何言ってるんですか!?」


抱き抱えられ、走り出す


「吉村です!!姫様!!
俺は、吉村貫一郎です!!」


「吉村……」


「姫様!!どうして体調崩されているのに
無理するんですか!!
こんな、辛いなら忍に戻ればいいじゃないですか!!」









< 227 / 264 >

この作品をシェア

pagetop