浅葱色の忍
烝の笑顔を見れば

ここで穏やかに過ごせていることは
手に取るようにわかる


外泊を許された烝と
酒を買い、食材を調達



「おいおい どこに行くのだ?」


「俺の家 まだ誰も来たことないぞ」



それは、俺を1番にと、とっていたということだな!?


「当然だ!」


「ふふっ」




烝がいなくなり

平岡殿が俺の名を頼りに探しに来たことは
言わないでおこう


だって…



〝あいつは、俺の大切な妹なんだ!
居場所わかるなら、教えてくれ!〟



〝妹〟つまり、烝は
女ってことだろ?


今日、見た限り勝太は、知っている



勝太の目は、女を見る目
それも、好いた女子を見る目だった




そして、烝も



勝太を見る目が、女だった



「新選組と出会ったのも、松五郎との
縁があったからだと想うんだ
ありがとう!」



烝の作ったつまみに酒が合い

俺たちは、朝まで語り、飲み明かした










「屯所まで送ってやる!」


「は?」


「源の顔も見ておきたい!」


「松五郎って、いい兄だよな」


「当たり前だ!いい兄であり!いい友!」


「ははっ 自分で言うなよ
せっかく誉めたのに クククッ」







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