浅葱色の忍
徳川慶喜
「近藤を呼べ」
近藤に少しチクリと言ってやろう
意気込んでいたが
入ってくるなり、烝にペタリとひっつき
それは、心配していたなんてもんじゃない
オロオロと烝の体調を確かめる
「大丈夫!もう!大丈夫だから/////」
烝の緩んだ表情に、確信してしまった
そういうことか…
「ひやぁ!」
近藤が、烝を横抱きし
膝に抱えた
「良かった…」
「/////」
こんなに女子らしい烝をみたことはない
「お、おろして!歩けるから/////」
「また倒れては敵わぬ
近藤に籠まで運んで貰え!」
「お任せ下さい!」
「/////」
「茹で蛸のようだな」
「うるさい!!」
「クククッ 縁談は、破談にしておく」
そう言うと烝の左手は、近藤の着物を
きゅっと掴んだ
「ありがとう」
なんだ…… 幸せそうじゃないか
「近藤 烝をたのむぞ」
「はい!」
烝には、1度も言わなかった
烝への気持ちを
きっと、決められた縁談で
主である俺と夫婦になったと思っている
だから、烝は俺に近づいてこなかった
敬語は使わないが
本当の烝は、見せなかった
こちらの生まれだと聞いても
しっくりこない
俺には、ずっと忍を通してきたのに
近藤には、恋心も隠せないほど女子であり
嫉妬より、烝が幸せそうなのが
なんとも暖かい気持ちになる
あの子が生きていれば
今も烝は、俺の妻だったのに
近藤に少しチクリと言ってやろう
意気込んでいたが
入ってくるなり、烝にペタリとひっつき
それは、心配していたなんてもんじゃない
オロオロと烝の体調を確かめる
「大丈夫!もう!大丈夫だから/////」
烝の緩んだ表情に、確信してしまった
そういうことか…
「ひやぁ!」
近藤が、烝を横抱きし
膝に抱えた
「良かった…」
「/////」
こんなに女子らしい烝をみたことはない
「お、おろして!歩けるから/////」
「また倒れては敵わぬ
近藤に籠まで運んで貰え!」
「お任せ下さい!」
「/////」
「茹で蛸のようだな」
「うるさい!!」
「クククッ 縁談は、破談にしておく」
そう言うと烝の左手は、近藤の着物を
きゅっと掴んだ
「ありがとう」
なんだ…… 幸せそうじゃないか
「近藤 烝をたのむぞ」
「はい!」
烝には、1度も言わなかった
烝への気持ちを
きっと、決められた縁談で
主である俺と夫婦になったと思っている
だから、烝は俺に近づいてこなかった
敬語は使わないが
本当の烝は、見せなかった
こちらの生まれだと聞いても
しっくりこない
俺には、ずっと忍を通してきたのに
近藤には、恋心も隠せないほど女子であり
嫉妬より、烝が幸せそうなのが
なんとも暖かい気持ちになる
あの子が生きていれば
今も烝は、俺の妻だったのに