浅葱色の忍
慶応2年  夏
将軍 徳川家茂が亡くなった





その知らせを新選組に届けたのは
山崎だった




「家茂様の後を追うように、妹も亡くなり
梅沢様が大変お忙しくされており
もうしばらく、手伝いを頼まれました
長く留守にして申し訳ありませんが
謝礼と見舞いをいただきましたので…」


「手伝いって、何してるの?
邪魔になってない?」


「邪魔になってねえから、もっと手伝えって
そういうことだろ?
いいじゃねえか!
こっちは、なんとかなってんだし」



「そうだね
お手伝いしておいで」



「ありがとうございます」





山崎が頭を上げると
バチッと近藤と目が合う



スッ




近藤が目をそらすと

山崎は、伏し目がちに立ち上がる






「では、行って参ります」











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