ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
「真くんのバカ……離して……」


「やだ……なんで好きな女離さなきゃなんねーの?」


もうやだ……
なんであたし、ヤンキー嫌いって言っておきながらきゅんとなってるの?


「ごめん。遅れて……」

頭上から降ってくる謝罪の言葉は
真くんの声か疑うほど弱々しくて……


「どうして遅れたの?」


離してなんて言っておきながらあたしも真くんのおっきな背中に腕を回す。


待ってる間、すっごく悲しかった。
忘れられているんじゃないか?
もしかしてあたし以外の女の子と?


最悪事故にあってるとか……


自己嫌悪に陥り、世界が真っ暗になった。


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