ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
『あたしは……怖いんです。
男の人が……』


あいつと初めて会った日……
ウサギは全身が震えていて、泣きながら男が嫌いだと話してくれた。


「トラウマを作った男のことなんて絶対許さねぇから。あいつがどれだけ傷ついたかわかってんのか?
ずーっと男に怯えながら生きてきたんだぞ。」


威嚇するような目で言った。
ウサギはお人好しなんだよ。
自分のされたことなんてわかっちゃいない。


「わかってる。でも俺は菜々がほんとに好きだったんだ。」


「んなの俺も同じだよ‼︎」


素直になれないから。
なんて話したらいいかわからないから
恥ずかしいから。


そんな理由でいじめなんてしていいはずがない。


「好きなら真正面からぶつかれよ!
かっこわりぃことしてんな!」
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