ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
怒鳴るような声で叫んだのはあたし……ではなくきよちゃん。


「あ、ウサギ。聖恵。」


ようやくあたし達の存在に気づいた真くんは女の子の腕を振り払ってこっちに歩いてくる。


「真くん!なんで菜々がいるのに浮気なんかしてんのよ⁉︎」


きよちゃん……
そんな堂々と……


「浮気じゃねーよ。俺、あいつに全然興味ねーから。ウサギもごめんな?
不安な気持ちにさせちまって。」


真くんはあたしの頭をいつもみたいに撫でてくれた。


ハッキリ浮気じゃないと断言する
真くんに少し安心した。


「あれぇー?もしかしてこのちっちゃい人が真くんの彼女さん?」
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