ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
ある程度片付けが終わり、後は教室に貼ってあるポスターを剥がすだけだ。


あたしは椅子を持って移動しようとした

「菜々、届かないでしょ?」

「ひどいっ!確かに届かないけど……」


そんなはっきり言わなくてもいいじゃない。


「だから、わたしがポスター剥がしとくから菜々は真くんのとこ行きな?」


「えっ?でもきよちゃんだって歩斗くんと後夜祭に出るんでしょ?」

「そうだけど、いいの!ここで待ち合わせしてるから。だから行ってきな!」

「きよちゃん……」


真くんと付き合う前も
付き合った後も……


あたしはきよちゃんに何度助けられたんだろう。
< 303 / 385 >

この作品をシェア

pagetop