ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
頭上から聞こえる蓮くんの声。


けど、ごめんね。
蓮くん……


あたしは顔を覆ったまま蓮くんと
目を合わせようなんてしなかった。


今、顔合わせたらあたし……


「バカ。こっち向けよ。」

「やっ……」


必死の抵抗も虚しく、蓮くんはあたしの頭を片手で掴んで結局目を合わせる羽目に……


「見ないでっ!」


「今更隠すなよ。菜々の泣き顔なんて見慣れてるし。」


また顔をふいっと背けると優しい言葉をくれた蓮くん。
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