ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
『えっ?何?真くん、顔赤い。』


智代子の言葉にはっとなり、俺は
「なんでもない」と返した。


『あっ!もしかしてあたしのこと好きになっちゃった?』

『んなわけねーよ。』


頬が赤くなったのは……あいつ…
ウサギに似ていたから。


笑った顔が。


ん?ウサギ?


今……何時だ?


慌ててスマホを確認するともう30分も過ぎていた。


やべ。
完全遅行!


「智代子、わりぃ。俺行くわ。」


俺はその場から去ろうとした。
ウサギに会いに行くために。
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