ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
「真、よく言ってた。こんなに優しくて強い彼女はいないって。」


「あたしが……強い?」


強いなんて言われたのははじめて。
あたしはずっと日の当たらない場所にいたって思ってたから。


目立つのが嫌いでよくきよちゃんの
後ろに隠れていた。


「今回の別れだって1人で決めたんでしょ?真のためを思って。」

あたしは頷いた。

「うん。あたしみたいな可愛くなくて、ネガティブで、めんどくさい彼女……真くんには合わないもん。
真くんには恥ずかしい思いなんてしてほしくないの。」


「やっぱり菜々ちゃん、強いよ。」


「えっ!なんで⁉︎」


弱いと思うよ。


自分にいつも自信がなくてすぐに落ち込んで、上がったり下がったりの繰り返しで……


あたしはそんな自分が大っ嫌いだったもん。


「わからなくていいよ、菜々ちゃんは。けど真はね…菜々ちゃんしか見えてないよ。今でもね。」


「そんな……」


「ウサギ?」


横から聞こえる声にはっとする。


「真くん‼︎」


真くんが気がついたみたいだ。
薄っすらと目を開けてあたしを見ている
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