ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん

しかし、あたしも真くんも忘れていた


ここは保健室だという事を。


「おっほん！」


わざとらしいセキ払いが後ろから聞こえ、あたしも真くんも勢いよく離れた


そのセキ払いをしたのはいつの間に
帰ってきたのか保健室の先生。


「高松くん、宇佐美さん、ここ自分の部屋じゃないのよ？」


ひゃぁぁ……


先生は笑ってはいるけど、おでこに怒りマークが湧き出ている。


「出て行きなさい！」


怒りの頂点まで達した先生は元気なあたしを保健室からつまみ出した。


あーあ。

やっちゃったなぁ。


「ふふっ。」


でも、怒られたと言うのにあたしは
笑顔だった。


なぜなら……


また再び真くんと付き合えることに
なったから。


「好き……」


口に手を当て小さな声で呟いた。


好き……


もう1回心の中で呟く。
ほんとに大好き。
真くん……