ヤンキーくんに溺愛された臆病ウサギちゃん
よくわからない。



意識がなかったから全く覚えてないけど、最初あたしの体がふわりと浮いた感じがした。



消毒液のツーンとした匂い。
目が覚めたら高い天井が見えた。

まだ意識がぼやける中何があったかを思い出す。

体育館で倒れて……


「あたし……生きてる?」

「おっ。気がついたな。」


見知らぬ声にあたしはがばっと起き上がる。


しかも、その声はあたしがこの世で
憎んでいる男の声。



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