君に光を
過去の記憶

プロローグ

『なんであんたがここにいるの!』
『先に帰ってろって言っただろ!』
『私は待ってろって言われたから!』
...
「やめて!!」
...
「杏奈どうした!?またあの時の夢見たのか?」
「爽汰...うん。でも大丈夫」

あれは中1のクリスマスの日。それはきっと人生で一番最悪なクリスマスだった。

その日はパパの経営する居酒屋で爽汰の家族と一緒にクリスマスパーティーをしていた。
山下家とは親が友達同士で家族でご飯に行ったり家も隣でとても仲が良い。

気づいたら私も妹も爽汰も疲れきって寝ていた。
途中で私は目が覚めた。

大人達は楽しくワイワイしてると思っていたけどなんか違う。
パパとママが言い合いをしていた。
周りのみんなはそれをなだめるのに必死だ。
うちの親は私と妹の前ではケンカをしない。

私は寝たふりをしながらケンカの内容を聞いていた。


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