君に光を
俺は野球部の友達に杏奈と健のことを聞いてみた。
最初は誰も教えてくれなかったけど何回もしつこく聞いたら教えてくれた。

健は岡田がガツガツアピールしてくるから杏奈よりも岡田のことを好きになってきているかもしれないと言うことだった。

俺は杏奈を傷つけるやつなんて許さなさねぇ。
でもこの事を杏奈に直接言う訳にはいかない。


イライラしながら部活をしていた。
部活が終わって玄関に行くと野球部もいた。
俺は気づいたらの胸ぐらを掴んでいた。
側にいた蒼に止められ殴ることはなかった。
「健。ちょっと話そうぜ」
「なんだよ」
「杏奈のことだよ。早くこい」

俺は健と玄関の隅に座って話した。
「お前杏奈のこと泣かせてんじゃねーぞ」
「俺がいつ杏奈を泣かせた？」
「彼氏なのに気づいてないのかよ」
「そんなに杏奈が気になるんだったら山下が杏奈を守れば」
「お前本気で言ってんの？そんなんなら早く杏奈と別れろよ」
「俺実はさ杏奈より岡田が気になってんだ」
やっぱり野球部のやつらが言っていたのは本当だった。
「それにさ俺岡田とキスしたんだ。浮気ってやつだな」
そんなことを言いながら健はふっと笑った。
「お前いかれてんな。杏奈と別れる時絶対そのことは言うな」
杏奈は浮気に人の倍敏感になっている。
きっとまた凄く傷ついてしまう。
真実は絶対バレてはいけない。


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