君に光を
「なんでいつもあなたはそんなに自分勝手なの。もっと子供のことも考えてよ。土日しか家に帰って来ないであの女と一緒なんでしょ⁉︎」ママが怒ってる。
「落ち着けって」すかさず爽汰のパパが止めにはいる。

あの女って?私の聞き間違い?みんな酔っ払ってるからおかしくなっちゃった?
気づいたら私は泣いていた。
きっと聞き間違い。そう願って私はもう一度目を閉じた。

「杏奈起きろ!帰るぞ!」
「ん〜爽汰うるさい」
爽汰に起こされてハッとさっきの出来事を思い出した。でも、みんな楽しそうに笑ってる。きっと夢だったんだ。

個室から出て出口に向かう。
そこには見たことがある女の人がいた。
「爽汰、あの人誰?」
「んーと、名前思い出せないけど昔遊んでもらったじゃん!」
「そー言われたらなんか思い出したかも!」
さっきまで楽しそうに笑ってたはずの大人達の表情がこわばった。

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