君に光を

爽汰side

「準備遅せーよ」
「ごめんごめん。ほら早くして爽汰」
「なにちゃっかり後ろ乗ってんだよ!しっかり掴まれよ」
幼なじみの杏奈とほ赤ちゃんの時から一緒だ。
杏奈はたまに無理して笑ってる時がある。
だから俺は杏奈を放っておけない。
それに俺は杏奈が好きだ。でも杏奈は俺のこと幼なじみとしか思ってないから告白なんてする気もない。この関係が崩れるのが一番嫌だ。


「とーちゃく!爽汰お疲れ!先行くね〜」
「ちょっと待てよ」
って聞いてもいないな。友達と楽しそうに笑ってるし。夢のことは心配いらないみたいだな。

「爽汰おはよー。またラブラブ登校ですか」
「うるせーな。そんなんじゃねーよ」
こいつは俺の親友の吉田蒼。面白いけどたまにうざい時がある。
「またまたー。そんなんだったら杏奈可愛いからまたすぐ彼氏できちゃうぞ」
「だから別に好きじゃねーし」
「ふーん。じゃあ俺が杏奈と付き合っちゃおうかな」
「それはだめ!絶対許さない」
「それが本心だろ!まぁ俺は菜々にアタックするんだー」
俺は誰にも杏奈が好きだって言ったことがないのに気づかれている。
菜々ってのは杏奈の親友で可愛いって人気だ。でも杏奈の方が可愛いけどな。
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