君に光を

元カレ

矢野先輩はかっこいいけど部活の先輩としか思えない。
それに私はまだ健が好きかもしれないから。


健は高校に入ってすぐにできた彼氏。
爽汰と1位2位を争うかっこよさで優しい人だった。
健とは1年生の時同じクラスですぐに仲良くなった。
最初はかっこいいなーなんて思ってて気づいたら毎日LINEをするようになり告白された。
たまにケンカをすることがあっても私たちはすごく仲が良かった。
でも、お互い部活が忙しくて全然遊べなかった。


付き合って3ヶ月。クラスのみんなで花火をすることになった。
(菜々と2人で先に河原いってるね)健にLINEを送って河原に向かう。
「杏奈たちはほんと仲良いよね」
「そんなことないよ。健はさ誰とでも仲良いからたまにイライラしてケンカになっちゃうんだ。それにモテるし」
「それはイライラするの当たり前だよ。岡田さんとか健へのアピールすごいもんね」
「そーなんだよ。岡田さんにいっつも睨まれてる」
「今日は岡田さんもいるから健とのラブラブぷり見せつけてやんなさい!」
そんなこと言われてもな。岡田さんグループ怖いんだよなー。

「わりー遅くなった」
「あ、け「健!遅いよー」
岡田さんに先越されちゃった。
「なにあれ。岡田さんぶりっ子しすぎ。杏奈行っといで!」
「うーん。今はいいや。きっとこっち来る」
「杏奈ねー。もっと自分に自信持って!」
健と岡田さんたち楽しそうに話してるし。なんなら岡田さん健の腕掴んでるし。

私は見ないようにして菜々たちと花火をしていた。
「よ!杏奈」
「やっと健きたね!杏奈よかったね!」
「杏奈、俺のこと待っててくれてたの?」
「うん」
健が来てくれたのは嬉しいけどさっきの岡田さんの光景を思い出してテンションが上がらない。
「杏奈どーした?元気なくない?」
「そんなことないよ!健も花火しよ?」
「うーんそれよりさ2人で遊びいこ!?」
「へっ?」
「菜々、杏奈借りるわ‼︎」
「どーぞどーぞ」
私はわけがわからずただ健に手を引っ張られてついて行った。
< 9 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop