イケメン兄の甘い毒にやられてます
それから夕陽と圭吾は一緒に夕飯を食べ片付けをして、小さなソファーに二人で座って、まったりする。

手を繋いでいるが、それはいわゆる恋人繋ぎ。

互いの指を絡ませて、その手を時々夕飯はチラ見する。

「…夕陽」
「…はい?」

「…お風呂入らなくていいの?仕事終わって疲れてるだろ?」
「…入らなきゃですね。…でも、こうやって、圭吾さんに引っ付いてもいたいんです。困りました。両方は出来ませんね」

そう言って苦笑いする夕陽。

…夕陽は不安なのだ。お風呂に入ってる間に、朝みたいに、圭吾がいなくなってたら?

辛くて悲しくて、涙が止まらないかもしれない。

「…夕陽」
「…はい?」

「…一緒にお風呂に入ろうか?」
「…○×△□?!」

驚きの提案に声にならない。

「…顔真っ赤だよ、夕陽?」
「…だって、だって、!圭吾さんが、変なこと言うから」

「…四六時中夕陽の傍にいたいんだよ」
「…お、お風呂はダメです!」

「…じゃあ、一人で入っておいで」
「…へ」

コロッと変わった内容に、キョトンとする夕陽。

「… そのかわり」
「…??」

「…今夜は泊まってもいい?」
「…一緒にいられ、る?」

夕陽の言葉に、頷いた圭吾を見て、夕陽は顔をほころばせた。

…あぁ、なんて可愛いんだろう。

圭吾はそう思って、夕陽をぎゅっと抱きしめた。

「…夕陽、可愛い」
「…ぇ、なっ、なにを」

「…今夜は寝かせないよ」

甘い言葉に、夕陽の顔は、更に赤く、ドキドキが収まらない。

「…とりあえず、お風呂で疲れをとっておいで?」

圭吾の言葉に、従うように、着替えをもってお風呂場に向かった。

…相変わらず、真っ赤な顔で。
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