イケメン兄の甘い毒にやられてます

夕陽を好きすぎて、辛い?

…その後、圭吾のおかげもあり、夕陽は全教科、良い点数を取ることが出来た。

『…全教科、良い点数が取れたら、デートしようか』

夕陽の部屋を出て行くとき、圭吾は夕陽に、そんな言葉を残し、出ていった。

…その言葉通り、後日、二人の休みが会う日に、デートする事に。

『…ゴメン、急に病院に呼び出されたから、終わり次第、デートしよう』

デート当日。お医者さんならでは。

病院からの突然の呼び出し。

圭吾が担当する入院患者が急変とか…

無事を祈りつつも、待てど暮らせど、圭吾からの連絡はなく、午後になり、いつの間にか、夕陽は、圭吾の勤める病院まで来てしまった。

「…何やってるんだろ、ダメじゃん来ちゃ…圭吾さんの迷惑になるのに」

夕陽は一人呟き、来た道を帰ろうと、振り返った時だった。

誰かにぶつかって、夕陽はしりもちをついてしまった。

「…ごめん、大丈夫?」

ぶつかった相手が、夕陽の手を引っ張り立たせる。

「…ごめんなさい、ありがとうございます」
「…ぁれ、君、夕陽ちゃん?」

「…へ?」

スーツを着たイケメンが、夕陽の名前を知ってる。

だが、夕陽は、相手の事は、知らない。

「…圭吾の妹さんでしょ?」
「…え、ぁ、はい…貴方は?」

「…ぁ、ゴメン、ゴメン、俺は、圭吾と同じ病院に勤める外科医なんだけど…相良 明って言います」

ペコッと、会釈され、夕陽も会釈を返した。
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