black×cherry ☆番外編追加しました
「その運転手は知ってるのか。わざわざオレに謝りに来てるって」

「!」


(ド、ドキ・・・)


黒崎さんは鋭かった。

嘘をついて来ていると、ばれてしまったようだった。

「いえ・・・その・・・・・・知らないです・・・」

口ごもりながら伝えると、黒崎さんはため息をつき、呆れたような顔で言う。

「ばれたらマズイんじゃねえの」

「でも・・・どうしても、謝りたかったし昨日のお礼も言いたくて・・・」

しばしの沈黙。

黒崎さんは、私を睨み続けてる。

ドキドキと、不安な思いで次の言葉を待っていると。

「おまえは・・・本当馬鹿っつーかなんというか・・・」

「!?」

また、「馬鹿」って言われてしまった。

黒崎さんは、本当に「馬鹿」って言葉を軽く言う。

「そんな理由で、ばれたらそれこそどうすんだ・・・。普段家から自由に出れないんだろ?これでばれたら本気でGPSとかつけられるぞ」


(あ、あり得るかも・・・)


GPSが装着されたら、本当に、こんな嘘はつけなくなるのだ。

考えて、ドキドキと不安になっていると、黒崎さんはまたため息をつく。

「・・・まあ、今更どうにもできねえな。その運転手が気づかないこと祈っとけ」

「は、はい・・・」
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