black×cherry ☆番外編追加しました
それから私は、黒崎さんと再会し、好きになった経緯を話した。
釣り桟橋で助けてもらって、お食事会をしたことや、ミカちゃん展やラーメン屋さんに連れて行ってもらったこと、釣りを教えてもらったこと・・・。
思い出すだけで、また、胸が高鳴るようだった。
楽しかった、大事な思い出。
ミカちゃん展の変身体験のことだけは、黒崎さんは嫌そうだったし、秘密にしておいたけど。
「そうなんだ。蒼佑さんから聞くと、怖い印象しかなかったんだけど・・・。あ、でも、悪い人じゃないって言ってた。
そっかー、きっと、咲良は黒崎さんのギャップにやられちゃったんだね」
千穂ちゃんがふふっと笑った。
なんだか恥ずかしかったけど、そうなのかもしれないと、私は「うん」と頷いた。
「じゃあ、その、お医者さんとの婚約は解消するの?」
「うん・・・元々、断りたいと言っていて。あ、婚約自体も正式にしているわけではないんだけど・・・難しいんだ。おばあさまの選んだ人で。ママに好きな人がいるって言ったら、忘れなさいって言われたし・・・」
「・・・そっか・・・。大きなお家はそういうのも大変なんだね」
「うん・・・」
電話口で、二人でしばらく無言になった。
千穂ちゃんも、私の家の厳しさは、あの事件以来よく知っている。
「コンサートの後、先生のご家族と、うちの家族でお食事に行く予定なの。でも、そこに行ったら、婚約の話がどんどん先に進む気がして」
それを思うと、不安で不安で仕方なかった。
きっともう、行かないなんてできないけれど、私は不安でたまらない。
「両家の食事会、だもんね」
「うん・・・」
「咲良は断りたいんだよね。うーん・・・どうしたらいいのかな・・・」
釣り桟橋で助けてもらって、お食事会をしたことや、ミカちゃん展やラーメン屋さんに連れて行ってもらったこと、釣りを教えてもらったこと・・・。
思い出すだけで、また、胸が高鳴るようだった。
楽しかった、大事な思い出。
ミカちゃん展の変身体験のことだけは、黒崎さんは嫌そうだったし、秘密にしておいたけど。
「そうなんだ。蒼佑さんから聞くと、怖い印象しかなかったんだけど・・・。あ、でも、悪い人じゃないって言ってた。
そっかー、きっと、咲良は黒崎さんのギャップにやられちゃったんだね」
千穂ちゃんがふふっと笑った。
なんだか恥ずかしかったけど、そうなのかもしれないと、私は「うん」と頷いた。
「じゃあ、その、お医者さんとの婚約は解消するの?」
「うん・・・元々、断りたいと言っていて。あ、婚約自体も正式にしているわけではないんだけど・・・難しいんだ。おばあさまの選んだ人で。ママに好きな人がいるって言ったら、忘れなさいって言われたし・・・」
「・・・そっか・・・。大きなお家はそういうのも大変なんだね」
「うん・・・」
電話口で、二人でしばらく無言になった。
千穂ちゃんも、私の家の厳しさは、あの事件以来よく知っている。
「コンサートの後、先生のご家族と、うちの家族でお食事に行く予定なの。でも、そこに行ったら、婚約の話がどんどん先に進む気がして」
それを思うと、不安で不安で仕方なかった。
きっともう、行かないなんてできないけれど、私は不安でたまらない。
「両家の食事会、だもんね」
「うん・・・」
「咲良は断りたいんだよね。うーん・・・どうしたらいいのかな・・・」