black×cherry ☆番外編追加しました
パパや黒崎さんたちに、守秘義務があるのは私ももちろんわかってる。

「そうですか」と返事して、それ以上はなにも聞かないことにした。

「ごめんね、オレらがうろうろしてると物騒な感じがするよね」

「あ・・・はい。すみません、少し」

「はは、そうだよね。でも心配しないで。今回はパトロールみたいなもんだし・・・。ああ、それに、もし咲良ちゃんに何があっても、オレらが必ず守るから!!」

「まかせて!」と胸をたたいた岡本さんに、私は笑って「はい」と頷く。

ヘンに緊張していた雰囲気が、明るく変わったようだった。

「いつも、ありがとうございます」

「あっ、い、いや・・・オレは大してなにもしてないんだけど・・・」

私の言葉に、岡本さんは急にそわそわ落ち着かなくなる。

そしてはっとしたように、黒崎さんをビシッ!と指さす。

「そ、そうだ!咲良ちゃんは、黒崎さんだね!」

「えっ・・・!?」

「いや、そうだ!咲良ちゃんは黒崎さんだから・・・黒崎さん、オレ、ちょっと先に行ってます!」

「えっ!?」

「はあ!?」

驚く私と黒崎さん。

呆然となった私たちをその場に残し、岡本さんはちょうど五階に止まっていたままのエレベーターに乗り込んだ。

そしてすぐに「閉」ボタンを押したようで、あっという間にドアが閉まって、フロアには、私と黒崎さんの二人だけになってしまった。

「・・・」

「・・・」
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