black×cherry ☆番外編追加しました
切なくて、悲しい事件。
けれど、だからといって許されるようなことじゃない。
真有李さんのことはとてもつらいと思うけど・・・パパはきっと、パパの最善を尽くしていたと思うから。
(だけどそれが伝わらず、憎悪になってしまうだなんて・・・)
事件の経緯を、パパはどんな気持ちで聞くのだろうか。
想像すると、私は胸が痛かった。
その後しばらく、重苦しい空気が流れた。
けれど、ママがお茶を入れ直してくれたので、少し気持ちが切り替わる。
「・・・ああ・・・そうだ」
しばらくすると、おじさまは何かを思い出したのか、咳払いをして話を始めた。
「その・・・黒崎のことは、何か聞いているのか」
その問いかけに、私はドキッとしてしまう。
おじさまは、私とは目を合わさない。
「はい・・・。手術が成功したことは、パパから電話で聞いてます」
そう・・・電話で。
パパはあれから、他の仕事もあるために、ずっと病院にいて家には帰ってきていない。
「そうか・・・。和馬くん、ずっと病院にいるんだな。もともとは自分が狙われていたんだし。精神的にもつらいだろう」
「はい・・・」
「落ち着いたら、和馬くんに差し入れでも持って行ってやるといい。咲良が行ったら喜ぶだろうし」
「はい」
「そうだな。それで・・・って、そうじゃない!そうじゃないっていうか・・・黒崎のことだ。そう、黒崎は無事に手術を終えた。無事だ!元気だ!だからな、見舞いとか、絶対に行かんでいいからな」
「えっ」
(お見舞いに行くことを、勧めるのではなく・・・)
「いや、ほら、あれだ。あの現場でな、咲良が黒崎を大切だとかなんだとか・・・血迷ったことを言ってたとかって、風の噂で聞いたんだ。けど俺は信じてないぞ。ただの噂だ。咲良がそんなことを言うはずはない・・・」
けれど、だからといって許されるようなことじゃない。
真有李さんのことはとてもつらいと思うけど・・・パパはきっと、パパの最善を尽くしていたと思うから。
(だけどそれが伝わらず、憎悪になってしまうだなんて・・・)
事件の経緯を、パパはどんな気持ちで聞くのだろうか。
想像すると、私は胸が痛かった。
その後しばらく、重苦しい空気が流れた。
けれど、ママがお茶を入れ直してくれたので、少し気持ちが切り替わる。
「・・・ああ・・・そうだ」
しばらくすると、おじさまは何かを思い出したのか、咳払いをして話を始めた。
「その・・・黒崎のことは、何か聞いているのか」
その問いかけに、私はドキッとしてしまう。
おじさまは、私とは目を合わさない。
「はい・・・。手術が成功したことは、パパから電話で聞いてます」
そう・・・電話で。
パパはあれから、他の仕事もあるために、ずっと病院にいて家には帰ってきていない。
「そうか・・・。和馬くん、ずっと病院にいるんだな。もともとは自分が狙われていたんだし。精神的にもつらいだろう」
「はい・・・」
「落ち着いたら、和馬くんに差し入れでも持って行ってやるといい。咲良が行ったら喜ぶだろうし」
「はい」
「そうだな。それで・・・って、そうじゃない!そうじゃないっていうか・・・黒崎のことだ。そう、黒崎は無事に手術を終えた。無事だ!元気だ!だからな、見舞いとか、絶対に行かんでいいからな」
「えっ」
(お見舞いに行くことを、勧めるのではなく・・・)
「いや、ほら、あれだ。あの現場でな、咲良が黒崎を大切だとかなんだとか・・・血迷ったことを言ってたとかって、風の噂で聞いたんだ。けど俺は信じてないぞ。ただの噂だ。咲良がそんなことを言うはずはない・・・」