black×cherry ☆番外編追加しました
同じ未来へ
その後の経過も良好で、黒崎さんは、予定より早く退院の日取りが決まった。
「ここまで回復が早いとは」と、主治医の高橋先生も驚いていたそうだから、本当に順調だったのだと思う。
ーーーあの日、手術をしたのはパパと早川先生だったけど、黒崎さんの主治医には、その日当直だった高橋先生がついていた。
そのため、黒崎さんと早川先生が会うのは週に一度の回診程度。
それも、手術した腕を診るだけで・・・しかも高橋先生や看護師さんを介して話すそうだから、直接の会話はないに等しいようだった。
けれど退院前日、早川先生は、黒崎さんの病室を診察外で訪れた。
そして、私のことや事件のことをいろいろ話したそうだった。
『僕は、僕を好きじゃない女の子と一緒になれる自信がないので』
そのため、縁談は自分の方から断ると、黒崎さんに告げたそう。
そして「僕の方から断りますから。咲良ちゃんを奪ったとか、そういう罪悪感みたいなうぬぼれ、絶対にやめて下さいね」と、爽やかな笑顔で忠告されたと言っていた。
先生は、今まで一度も振られたことがないそうで、自分が振られるとか、他の誰かに奪われるなんてプライドが許さないそうだった。
「僕は黒崎さんより若いし医者だし離婚歴も一度もないし(入院時、家族構成の質問の際に話したらしい)。モテるので心配いりません」
と、本当に心配いらない顔で言われたそうで、黒崎さんは「なんかイラついた」と怖い顔で言っていた。
けれど多分、そう言ったのは早川先生の優しさで、そしてそれは、黒崎さんも理解しているようだった。
「ここまで回復が早いとは」と、主治医の高橋先生も驚いていたそうだから、本当に順調だったのだと思う。
ーーーあの日、手術をしたのはパパと早川先生だったけど、黒崎さんの主治医には、その日当直だった高橋先生がついていた。
そのため、黒崎さんと早川先生が会うのは週に一度の回診程度。
それも、手術した腕を診るだけで・・・しかも高橋先生や看護師さんを介して話すそうだから、直接の会話はないに等しいようだった。
けれど退院前日、早川先生は、黒崎さんの病室を診察外で訪れた。
そして、私のことや事件のことをいろいろ話したそうだった。
『僕は、僕を好きじゃない女の子と一緒になれる自信がないので』
そのため、縁談は自分の方から断ると、黒崎さんに告げたそう。
そして「僕の方から断りますから。咲良ちゃんを奪ったとか、そういう罪悪感みたいなうぬぼれ、絶対にやめて下さいね」と、爽やかな笑顔で忠告されたと言っていた。
先生は、今まで一度も振られたことがないそうで、自分が振られるとか、他の誰かに奪われるなんてプライドが許さないそうだった。
「僕は黒崎さんより若いし医者だし離婚歴も一度もないし(入院時、家族構成の質問の際に話したらしい)。モテるので心配いりません」
と、本当に心配いらない顔で言われたそうで、黒崎さんは「なんかイラついた」と怖い顔で言っていた。
けれど多分、そう言ったのは早川先生の優しさで、そしてそれは、黒崎さんも理解しているようだった。