black×cherry ☆番外編追加しました
「ああ!?」

そこで、昭一おじさまが遮るような声を出す。

今にも、座卓をひっくり返す勢いだった。

「結婚て!!!何考えてやがる・・・!!てめえがな、咲良と釣り合うわけがねーだろうが!!」

「・・・っ」

バチバチと、再び火花が燃え上がる。

結局、話は全然進まない・・・。

「兄さん、私たちはもう認めているのよ。だけど、ちゃんと挨拶したいからって、黒崎さん、それでわざわざ来てくださったの。そんな言い方しないで」

ママが困ったように言うけれど、昭一おじさまは大きく首を横に振る。

「桃子・・・おまえは何を考えてるんだ。こいつはな、キャリアでもない警察官だぞ。しかもガサツで生意気だ。それに咲良より一回りほど年上で、加えてバツイチ!咲良と結婚なんて、させていいわけねえだろう!!」

おじさまは、叫ぶように訴えた。

佐和子おばさまがまた苦笑する。

「昭一さん、バツイチって、今時そんなのこだわらないわよ。年も離れてたっていいじゃない。咲良には、そのくらいの人でいいと思うわ」

「黒崎さんが実は年下好きだったって、そこは残念だったけど」と最後にちょっと付け加え、おばさまは意味深な顔でウフフと笑った。

黒崎さんの顔色が、心なしか悪くなる。


(佐和子おばさまは、黒崎さんを気に入っていたものね・・・)


昭一おじさまも、そのことは知っているけれど、今はそれどころではなさそうだった。

「いや、しかしですね、家のこともあるでしょう。こいつは警察官ですよ?今更医者なんてなれるわけがない。跡継ぎも・・・病院だって困るでしょう」
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