black×cherry ☆番外編追加しました
無事に挨拶をすませると、私は、近くの駐車場まで黒崎さんを送って行った。
久しぶりに見る黒いRV車。
目の前に着いたところで、私は軽く頭を下げた。
「今日は、どうもありがとうございました」
「ああ。・・・とりあえず、ほっとした」
言いながら、きっちりと締めていたネクタイを黒崎さんは少し緩めた。
その仕草に、私はドキリとしてしまう。
「・・・緊張、してましたもんね」
「当然だろ・・・。直前で反対される気がしたし。案の定、本部長は邪魔してくるし」
はあ、と大きく息を吐く。
思い出して、私は少し笑ってしまった。
「でも、最後は認めてくれました」
「・・・どうかな。あいつはかなり渋々だったし。後になって、何かしら文句つけてくる気もするけどな・・・」
「まあ、あいつのことはどうでもいいか」と言ってひと息つくと、黒崎さんは、スーツのポケットに手を入れた。
そして、リボンのかかった小さな箱を、私に「やる」と差し出した。
「え?」
突然のことに、一瞬時が止まるよう。
まさか・・・、と、高鳴る思いで受け取ると、ゆっくりとその小箱を開けた。
(!)
小さな石をはめこんだ、可愛らしい華奢な指輪が現れた。
私は、黒崎さんのことを見上げる。
「あ、あの、これ」
「・・・婚約指輪。結婚前提って、おまえの親から許可が出たから」
「!」
(・・・どうしよう・・・すごく嬉しい・・・)
もう、胸がいっぱいだった。
取り出すと、私は早速、左の薬指にはめてみた。
「かわいい・・・。嬉しいです・・・。どうもありがとうございます」
「・・・外すなよ。おまえは、すぐヘンな男に引っかかるから」
「だ、大丈夫です、もう・・・」
こうして心配されるのは、なんだか少し、くすぐったかった。
けれどなにより、私はとても幸せだった。
久しぶりに見る黒いRV車。
目の前に着いたところで、私は軽く頭を下げた。
「今日は、どうもありがとうございました」
「ああ。・・・とりあえず、ほっとした」
言いながら、きっちりと締めていたネクタイを黒崎さんは少し緩めた。
その仕草に、私はドキリとしてしまう。
「・・・緊張、してましたもんね」
「当然だろ・・・。直前で反対される気がしたし。案の定、本部長は邪魔してくるし」
はあ、と大きく息を吐く。
思い出して、私は少し笑ってしまった。
「でも、最後は認めてくれました」
「・・・どうかな。あいつはかなり渋々だったし。後になって、何かしら文句つけてくる気もするけどな・・・」
「まあ、あいつのことはどうでもいいか」と言ってひと息つくと、黒崎さんは、スーツのポケットに手を入れた。
そして、リボンのかかった小さな箱を、私に「やる」と差し出した。
「え?」
突然のことに、一瞬時が止まるよう。
まさか・・・、と、高鳴る思いで受け取ると、ゆっくりとその小箱を開けた。
(!)
小さな石をはめこんだ、可愛らしい華奢な指輪が現れた。
私は、黒崎さんのことを見上げる。
「あ、あの、これ」
「・・・婚約指輪。結婚前提って、おまえの親から許可が出たから」
「!」
(・・・どうしよう・・・すごく嬉しい・・・)
もう、胸がいっぱいだった。
取り出すと、私は早速、左の薬指にはめてみた。
「かわいい・・・。嬉しいです・・・。どうもありがとうございます」
「・・・外すなよ。おまえは、すぐヘンな男に引っかかるから」
「だ、大丈夫です、もう・・・」
こうして心配されるのは、なんだか少し、くすぐったかった。
けれどなにより、私はとても幸せだった。