black×cherry ☆番外編追加しました
「よーし!そうと決まれば後で昭一さんに連絡しちゃお。ね、咲良。近いうちがいいわよね」

「あの・・・それはやっぱり、私も行かないといけないでしょうか・・・」

「やーだ、当たり前でしょう。咲良が助けてもらったんだから。まずはきちんとお礼をしないと」

「・・・そう、ですよね・・・」

確かにとてもお世話になった。

シャツを汚した件を聞いたら、お詫びをしたい気持ちも当然あるけれど。


(また会うなんて、やっぱり怖い・・・)


だけど。

もう一度、今日の出来事を振り返る。

睨まれたし怒られたし、舌打ちだってされたけど。取り調べの時と比べると・・・怖くなかったかもしれない。


(あくまでも、比べれば・・・だけど)


そう感じたのは、薄暗い部屋ではなくて、青空の下だったから?

それはわからないけれど、お詫びとお礼をしなければという、その気持ちだけは確かにあった。


(佐和子おばさまが一緒なら、心強いのもあるもんね・・・)


うん。よし、覚悟を決めて・・・。

「わかりました・・・。じゃあ、私からもおじさまに連絡をしてみます」

「うん。お願い。昭一さん、咲良が頼めば最速で動いてくれるわよ」

そう言うと、佐和子おばさまは今後の展開を想像したのか、嬉しそうな顔でにやにやしていた。












< 40 / 318 >

この作品をシェア

pagetop