black×cherry ☆番外編追加しました
「安物ですから。気にしないでください」
伯母の女性は、さらになにかを言おうとしたが、遮るように頭を下げた。
そして「失礼します」と言い切ってオレはその場を立ち去った。
それから数日。
釣り場でのことなど忘れ、何事もなく過ごしていたが、職場でふと羽鳥咲良を思い出す。
それは多分、こいつのせいだ。
「昨日、千穂ちゃんと映画観に行ったんです。よかったですよ~、荒田監督の今度の新作!」
後輩の岡本蒼佑。こいつの彼女は、羽鳥咲良と同じ大学で友達だ。
こいつが彼女の話をすると、自動的に羽鳥咲良を思い出す。
「荒田監督かあ。コメディっぽいやつだっけ。おまえはわかるけど、千穂ちゃんもああいうの好きなんだ」
「はい!二人で大笑いしましたよー」
岡本は、仲がいい上司の桐島龍平と楽しそうに話をしている。
悪い奴らではないが、へらへらとしてうるさくて、二人ともオレは苦手なタイプ。
そこへ、他のやつらも話に加わる。
「岡本ー、彼女のノロケはいいけどさ。また桜葉女子と合コンしろよ。この前行けなかったメンツでさ」
「そうそう。結局カップル不成立だろ?羽鳥さんだってまだフリーだろ?」
「羽鳥」という名前が聞こえ、思わず耳を立てていた。
二度と関わりたくないが。
「う、うーん・・・。そうですけど。咲良ちゃんとは一回だけって約束したので」
「はあー!?するなよなー、そんな約束。うーん・・・じゃあ、百歩譲って羽鳥さん抜きでいい!とにかく、桜葉女子との合コンを!」
伯母の女性は、さらになにかを言おうとしたが、遮るように頭を下げた。
そして「失礼します」と言い切ってオレはその場を立ち去った。
それから数日。
釣り場でのことなど忘れ、何事もなく過ごしていたが、職場でふと羽鳥咲良を思い出す。
それは多分、こいつのせいだ。
「昨日、千穂ちゃんと映画観に行ったんです。よかったですよ~、荒田監督の今度の新作!」
後輩の岡本蒼佑。こいつの彼女は、羽鳥咲良と同じ大学で友達だ。
こいつが彼女の話をすると、自動的に羽鳥咲良を思い出す。
「荒田監督かあ。コメディっぽいやつだっけ。おまえはわかるけど、千穂ちゃんもああいうの好きなんだ」
「はい!二人で大笑いしましたよー」
岡本は、仲がいい上司の桐島龍平と楽しそうに話をしている。
悪い奴らではないが、へらへらとしてうるさくて、二人ともオレは苦手なタイプ。
そこへ、他のやつらも話に加わる。
「岡本ー、彼女のノロケはいいけどさ。また桜葉女子と合コンしろよ。この前行けなかったメンツでさ」
「そうそう。結局カップル不成立だろ?羽鳥さんだってまだフリーだろ?」
「羽鳥」という名前が聞こえ、思わず耳を立てていた。
二度と関わりたくないが。
「う、うーん・・・。そうですけど。咲良ちゃんとは一回だけって約束したので」
「はあー!?するなよなー、そんな約束。うーん・・・じゃあ、百歩譲って羽鳥さん抜きでいい!とにかく、桜葉女子との合コンを!」