冬の恋、夏の愛
快気祝いということで、涼介のおごり。
「ありがとうございました。ごちそうさまでした。穂花、ありがとう。一週間お世話になりました!」
車の後部座席から身を乗り出すようにして、莉乃ちゃんがお礼を言った。
「いいよ。寿彦さんが浮気をしたら、いつでもうちに来て!」
「寿彦が浮気なんて、できっこない」
涼介の言う通り。顔には出さないけれど、莉乃ちゃんが隣にいるだけで、どれだけ幸せな気分になれるか……。
車を降りて、ふたりっきりになったとたん、莉乃ちゃんが肩を震わせて泣き出した。
「莉乃ちゃん?」
そんな莉乃ちゃんに声をかけて手をそっと握ると、コーポの階段を昇った。足音がカツンカツンと、静かな夜に響いた。
いつものように鍵を開けて、中に入った。玄関で後ろ手に鍵を閉めたとたん、莉乃ちゃんを強く抱きしめた。
「寂しい思いをさせて、悪かった」
インフルエンザでやむを得なかったとはいえ、自己管理を怠ったせいで、寂しい思いをさせてしまったことを猛省した。
莉乃ちゃんをそっと胸から離すと、口づけをした。
「焼肉くさくて、ごめん」
久しぶりの口づけに照れ隠しをした。
「お風呂、入ろう?」
「うん」
今夜は、ずっとそばにいてほしい。莉乃ちゃんの温もりを感じて眠りたい。そう願った。
「ありがとうございました。ごちそうさまでした。穂花、ありがとう。一週間お世話になりました!」
車の後部座席から身を乗り出すようにして、莉乃ちゃんがお礼を言った。
「いいよ。寿彦さんが浮気をしたら、いつでもうちに来て!」
「寿彦が浮気なんて、できっこない」
涼介の言う通り。顔には出さないけれど、莉乃ちゃんが隣にいるだけで、どれだけ幸せな気分になれるか……。
車を降りて、ふたりっきりになったとたん、莉乃ちゃんが肩を震わせて泣き出した。
「莉乃ちゃん?」
そんな莉乃ちゃんに声をかけて手をそっと握ると、コーポの階段を昇った。足音がカツンカツンと、静かな夜に響いた。
いつものように鍵を開けて、中に入った。玄関で後ろ手に鍵を閉めたとたん、莉乃ちゃんを強く抱きしめた。
「寂しい思いをさせて、悪かった」
インフルエンザでやむを得なかったとはいえ、自己管理を怠ったせいで、寂しい思いをさせてしまったことを猛省した。
莉乃ちゃんをそっと胸から離すと、口づけをした。
「焼肉くさくて、ごめん」
久しぶりの口づけに照れ隠しをした。
「お風呂、入ろう?」
「うん」
今夜は、ずっとそばにいてほしい。莉乃ちゃんの温もりを感じて眠りたい。そう願った。