冬の恋、夏の愛
「ふたりでゆっくり、話し合いな?」
涼介の気遣いで、家まで送り届けてもらった。加茂さんのおかげでややこしい話になった。その前に、ふたりはなんの話もできていない。
「ありがとう」
お礼を言って車から降りると、コーポの階段を昇った。部屋の鍵を開けようとした瞬間、部屋のドアが開いた。
「わっ! びっくりした……」
ドアを開いたのは、聖子だった。
「聖子……また勝手にあがりこんで」
「ごめん、ごめん。今日、彼を連れて実家に帰ったら、いろいろ持たされて。寿彦、たまには帰ってこい! って言っていたよ?」
「彼女、連れて帰るわ」
照れ臭い。けれどいい機会だから、聖子に紹介した。
「かわいい彼女だから、お父さんがよろこびそうだね」
小さく手を振り、帰っていく聖子を見送ると、部屋に入った。
「寿彦さん、さっきの……」
「双子の妹」
「に、似てない……く、詳しく聞かせてもらっても、いい?」
莉乃ちゃんは、オレの部屋から女が出てきたことに動揺しているようだった。
涼介の気遣いで、家まで送り届けてもらった。加茂さんのおかげでややこしい話になった。その前に、ふたりはなんの話もできていない。
「ありがとう」
お礼を言って車から降りると、コーポの階段を昇った。部屋の鍵を開けようとした瞬間、部屋のドアが開いた。
「わっ! びっくりした……」
ドアを開いたのは、聖子だった。
「聖子……また勝手にあがりこんで」
「ごめん、ごめん。今日、彼を連れて実家に帰ったら、いろいろ持たされて。寿彦、たまには帰ってこい! って言っていたよ?」
「彼女、連れて帰るわ」
照れ臭い。けれどいい機会だから、聖子に紹介した。
「かわいい彼女だから、お父さんがよろこびそうだね」
小さく手を振り、帰っていく聖子を見送ると、部屋に入った。
「寿彦さん、さっきの……」
「双子の妹」
「に、似てない……く、詳しく聞かせてもらっても、いい?」
莉乃ちゃんは、オレの部屋から女が出てきたことに動揺しているようだった。