冬の恋、夏の愛
店員さんに相談して、莉乃ちゃんに似合いそうなデザインのものを選んだ。価格も、程よい感じだ。

でも……肝心のサイズがわからない。莉乃ちゃんは手が小さくて、細い指をしている。サイズを合わせるためのサンプルを見せてもらい、六号くらいじゃないかと推測した。

「もし、合わない場合は、サイズのお直しができますので」

店員さんのその言葉に安心して、購入に踏み切った。

商品の仕上がりが、ちょうどナイターに行く日と同じだった。ナイターの前に商品を引き取って、その日に渡そうと決めた。

もう、誰にもじゃまをされたくない。これからも莉乃ちゃんと、ともに歩んで行く。その証を渡そうと決めた。

莉乃ちゃんは、どんな顔をするのだろうか。今からとても楽しみだ。
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