婚約指環は手錠の代わり!?
「朱璃は僕のものだ。
誰にも渡さないと云ったはずだ」

「そうですね」

嬉しくて、油断すると口元が緩んでしまいそうで困る。

「……で。
さっきから僕は、君の返事を待っているのだが」

じろりと睨まれて、思わず小さく飛び上がった。
嬉しくて嬉しくて。
そんなことすら忘れてた。

「私も海瀬課長を愛しています。
末永く、よろしくお願いします」

「上出来だ」

海瀬課長の顔が迫ってきて、チュッと軽く唇がふれる。
離れると、なぜかちっと舌打ちされた。

「早く家に帰って、君を食べたい」
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