婚約指環は手錠の代わり!?
第三章 どうして邪魔をするんですか!?
歓迎会のあとから、少しだけだけどまわりの態度が変わった。

「芹口さん、応接室の片づけやっといて」

「はい」

武本さんの命令に返事しながらも、机の上をちらり。

……まだ結構、仕事あるんだよねー。
誰かさんのおかげで。

「芹口さん。
応接室の片づけ、資料戻しに行くついでにやっとくからいいよ」

「あ……。
ありがとう、ございます」

部屋を出たところで、小林さんが声をかけてくれた。

「ごめんね、いままで放っておいて。
その、……武本さん、怖いから」

「……いえ」

わかってましたよ、そんなこと。
新橋さんにも云われたし、諦めてましたから。

「これからはなるべくフォローするから!
いまさら先輩風吹かせるのもあれだけど、少しは頼ってね」
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