婚約指環は手錠の代わり!?
「やり直し。
できないのか?」
机の上に両肘をついて手を組むと、眼鏡の奥の目がにっこりと笑う。
いや、笑ってるんだけど冷たい銀縁眼鏡と相まって凍りそうです。
「……わかりました」
……はぁーっ、ため息をつくと気持ちを入れ直し、課長席に行って書類を受け取る。
席に戻るとさっき落としたばかりのパソコンを立ち上げて、やり直し。
「できました」
三十分で訂正は終わった。
これならまだ大丈夫。
「じゃあ、次はこれの訂正」
「え……」
それって私の仕事じゃないですよね?
「週明けに必要な書類なんだが、担当の高見君が帰ったあとに気づいてね。
もう誰も残ってないし。
頼めないか?」
また、机の上に両肘をついて、有無をいわさない顔でにっこりと笑う。
さりげなく見渡した課内には海瀬課長と私しか残ってない。
できないのか?」
机の上に両肘をついて手を組むと、眼鏡の奥の目がにっこりと笑う。
いや、笑ってるんだけど冷たい銀縁眼鏡と相まって凍りそうです。
「……わかりました」
……はぁーっ、ため息をつくと気持ちを入れ直し、課長席に行って書類を受け取る。
席に戻るとさっき落としたばかりのパソコンを立ち上げて、やり直し。
「できました」
三十分で訂正は終わった。
これならまだ大丈夫。
「じゃあ、次はこれの訂正」
「え……」
それって私の仕事じゃないですよね?
「週明けに必要な書類なんだが、担当の高見君が帰ったあとに気づいてね。
もう誰も残ってないし。
頼めないか?」
また、机の上に両肘をついて、有無をいわさない顔でにっこりと笑う。
さりげなく見渡した課内には海瀬課長と私しか残ってない。