婚約指環は手錠の代わり!?
「本当の理由が知りたいか?」
するり、海瀬課長の手が頬を撫で、びくりと身体が震える。
じっと眼鏡の奥から私を見つめる瞳。
どうしていいのかわからなくて見つめ返したら、少しずつ傾きながら顔が近づいてくる。
くすり、唇だけで笑うと、見つめていた目が閉じられた。
……え。
瞬間、私の唇にふれた、柔らかいそれ。
目も閉じられないままいた私から離れると、右の口端だけをあげてにやりと笑った。
「知らないのか?
キスするときは目を閉じろ」
「知ってます!
それくらい!
……じゃなくて!」
「ああ。
これが答えだが?」
これが答えってなんですか?
はっきりいって意味がわからない。
わかりたくもない。
戸惑っている私なんか無視して、海瀬課長の手が顎に掛かる。
するり、海瀬課長の手が頬を撫で、びくりと身体が震える。
じっと眼鏡の奥から私を見つめる瞳。
どうしていいのかわからなくて見つめ返したら、少しずつ傾きながら顔が近づいてくる。
くすり、唇だけで笑うと、見つめていた目が閉じられた。
……え。
瞬間、私の唇にふれた、柔らかいそれ。
目も閉じられないままいた私から離れると、右の口端だけをあげてにやりと笑った。
「知らないのか?
キスするときは目を閉じろ」
「知ってます!
それくらい!
……じゃなくて!」
「ああ。
これが答えだが?」
これが答えってなんですか?
はっきりいって意味がわからない。
わかりたくもない。
戸惑っている私なんか無視して、海瀬課長の手が顎に掛かる。