君に二度めの恋をする
ーーー ピピッピピッ
「はぁ…はぁ……また、夢、か」
朝から最悪だ…
「ふぁ~」
軽く伸びをして無理やり目を覚まそうとする
えっと、今日は…?
まだ完全には目覚めていない頭をフル回転させ今日の予定を思い出す
「……入学式、だ」
そう、今日は高校の入学式
危ない…忘れるところだった…
ーーシャワー浴びよ
汗だくだったためシャワーを浴びる
浴室を出てふと鏡をみるとため息が漏れた
色素の薄すぎるアッシュがかった薄茶の髪に
白すぎる肌、紫がかった色をした目
「悪魔…か」
あたしは、自分の容姿が嫌いだ
父も母も日本人なのになぜか自分だけ日本人ばなれしている
医者によると全体的に色素が薄すぎるんだそう
「はぁ…」
もう一度ため息をついてから
昨日のうちに用意したダークブラウンのカラーコンタクトを入れると少し自分の容姿がましになった気がした
部屋に戻り支度を終えてからリビングに行き母の遺影の前で手をあわす
「おはようママ、あたし今日から高校生だよ」
写真の中の母はとても綺麗な人だ
黒髪のストレートで目がくりっとしている
なんでこんな似てないのかな
「あたしもママに似てたらよかったのにね」
なんて言ってもしょうがないけど…
時計を見るともう家を出る時間
「ママ、行ってくるね」
そういって家を出た