冷たい雨の降る夜だから
「だって、酷い。彼女居るとか言ってなかったのに」
ブーツを脱いで、ソファの上で膝を抱えたさやかは、膝に顔をうずめてぐすっと鼻を啜った。
「大丈夫だから。あんたがいい子なのみんな知ってっから」
愛香がさやかの頭をなでなでと撫でる。確かにさやかは、ちょっとテンションが高いけどいい子だ。さやかは友達が沢山居て、いつも飲み会に行っていて、私から見たら本当に羨ましい位の交友関係がある。
「普段のテンションで飲み会行けばいいじゃん。飲むと駄目ならお酒ちょっと控えてみるとか」
「だって、やなんだもん。自分が幹事した飲み会でノリが悪くてつまんなかったって言われるの絶対ヤなんだもん。絶対楽しくしたいし、絶対可愛い子も連れて行きたいんだもん」
拗ねたさやかに愛香が苦笑する。
「あんた、それで毎回自分が面白いキャラに落ち着いてたら駄目でしょう」
愛香の言葉に里美も夏帆も頷いていて、さやかはため息をつきながらテーブルに突っ伏する。
「いいじゃん、バレンタインくらい彼氏居なくたって。で、今度はあたしも誘ってよ」
「何に?」
「合コン」
え?と思ったのは私だけじゃなかったらしく、里美はもちろんさやかまでガバッと跳ね起きて言った。
「マナ、彼氏は?!」
「別れた」
何でそんなに驚くの?と言いたげに愛香は返して、夏帆に視線を向ける。
「夏帆、言ってなかったの?」
「言ってないよ」
けろっとしながらウーロン茶を飲んでいる夏帆は、どうやら以前から知っていたらしい。
「あ、そーなんだ。別れたの年末に」
「ええー?!」
「なんで?なんで?なんで?!」
とたんに話は愛香が大学時代から4年付き合っていた彼氏と別れた経緯に持っていかれていった。
「まぁ、そんなわけで別れたから合コン誘って」
そう言ってニッと笑った愛香に複雑そうな表情の里美とさやか。
「ねぇ、マナ。それ、後悔しない?」
愛香が別れた事情は、そう訊いてしまうのも仕方ないものだった。
ブーツを脱いで、ソファの上で膝を抱えたさやかは、膝に顔をうずめてぐすっと鼻を啜った。
「大丈夫だから。あんたがいい子なのみんな知ってっから」
愛香がさやかの頭をなでなでと撫でる。確かにさやかは、ちょっとテンションが高いけどいい子だ。さやかは友達が沢山居て、いつも飲み会に行っていて、私から見たら本当に羨ましい位の交友関係がある。
「普段のテンションで飲み会行けばいいじゃん。飲むと駄目ならお酒ちょっと控えてみるとか」
「だって、やなんだもん。自分が幹事した飲み会でノリが悪くてつまんなかったって言われるの絶対ヤなんだもん。絶対楽しくしたいし、絶対可愛い子も連れて行きたいんだもん」
拗ねたさやかに愛香が苦笑する。
「あんた、それで毎回自分が面白いキャラに落ち着いてたら駄目でしょう」
愛香の言葉に里美も夏帆も頷いていて、さやかはため息をつきながらテーブルに突っ伏する。
「いいじゃん、バレンタインくらい彼氏居なくたって。で、今度はあたしも誘ってよ」
「何に?」
「合コン」
え?と思ったのは私だけじゃなかったらしく、里美はもちろんさやかまでガバッと跳ね起きて言った。
「マナ、彼氏は?!」
「別れた」
何でそんなに驚くの?と言いたげに愛香は返して、夏帆に視線を向ける。
「夏帆、言ってなかったの?」
「言ってないよ」
けろっとしながらウーロン茶を飲んでいる夏帆は、どうやら以前から知っていたらしい。
「あ、そーなんだ。別れたの年末に」
「ええー?!」
「なんで?なんで?なんで?!」
とたんに話は愛香が大学時代から4年付き合っていた彼氏と別れた経緯に持っていかれていった。
「まぁ、そんなわけで別れたから合コン誘って」
そう言ってニッと笑った愛香に複雑そうな表情の里美とさやか。
「ねぇ、マナ。それ、後悔しない?」
愛香が別れた事情は、そう訊いてしまうのも仕方ないものだった。