真実
いくら、自分で

“大丈夫だよ”

“勇気を出せ”

と言っても、

心の弱い私には、

そんな簡単な事が出来なかった・・・。

誰かが言っていた。

“心を強く持てば、何でも出来る。大丈夫”

“何をするにも気の持ちよう”

と、そうかも知れない。

しかし、当時の私には、心に響く言葉じゃなく、只の、私を追い詰める言葉に過ぎなかった。

そういう言葉は、

耳から耳へ、

流れていった。

聞こえないように、

防いでいた・・・。

只、私は自分自身から逃げていただけなのかも知れない。
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