君を忘れない~妄想の中の王子様
遠い心
 新しい日々は、失敗と発見の連続で、忙しく過ぎていった。私は、サラとレイの指導のもと、畑仕事とレストランの手伝いをしながら、家事もやった。

 数日が過ぎ、ある夏の夜。暑さのせいか、私は、なかなか寝付けなくて、真夜中、一人中庭に出て星を眺めていた。

 しばらくすると、暗やみの中から、人影が現れた。一瞬、驚いたけれど、すぐに、その背の高い人影がレイだとわかった。
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