君を忘れない~妄想の中の王子様
「無理すんな。」

 私の耳元で、怒ったように、彼は言った。
 彼の顔が、すぐ近くにある。目覚めたばかりだというのに私は胸がドキドキした。頬が熱い。

 よく見ると、彼は、上品で整った顔立ちをしていた。でも、誰なのか、わからない。

 じっと見つめていると、彼の方から、照れくさそうに目をそらした。そして、突然、着ていたシャツを脱ぎ始めた。程よく筋肉のついた引き締まった上半身が、露わになる。

 えっ!?
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