君を忘れない~妄想の中の王子様

 まずサラが、

「とても、おいしいわ。よく、頑張ったわね。」

 と、笑顔で言ってくれた。
 続いてレイも、

「うまい!」

 と、親指を立てた。

「よかったぁ……。」

 安堵の波が、至福の時をもたらす。
 頑張ってよかった、と思った。

「おかわり。」

 レイが、空の食器を差し出す。料理を作った者にとって、これ以上の賛辞はない。
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